相続税法24条の見直しについて:ファイナンシャルプランナーが生命保険や貯蓄・税制対策などを無料相談

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村田が日頃よりお世話になっている皆様に不定期ではありますが、生命保険、その他金融全般に関するミニ知識を配信しています。

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相続税法24条の見直しについて

昨年末に平成22年度税制改正大綱が発表されました。

マスコミ等ではほとんど取り扱われなかったのですが、私が取組んでいるテーマのひとつである「相続・事業承継対策」
http://www.fp-lps.ne.jp/service/inheritance/
に影響が及ぶ内容が盛り込まれていましたので今回はそのことについて触れてみます。

相続税法24条の見直しについて」

主な相続対策は、大きく「分ける」「納める」「下げる」の3つに分類することができます。

「分ける」 これは遺産分割対策です。文字通り、どの相続人にどの財産を分けるかを明確にしておくことです。これによって「争続」を未然に防ぎます。

「納める」は納税資金対策です。相続税は現金で納めるのが原則ですが、全ての財産が現金というのはあり得ないことです。不動産や事業用財産など現金化できないもので資産を所有していることが多いからです。それゆえ、現金で納税できないからと物納してしまうと以降の生活が成り立ちません。ついこの間まであった大きな屋敷や工場が、相続税納税のために手放されたという例は枚挙に暇がありません。

生命保険などを活用して、是非とも早めの対策をとっておきたいものです。

「下げる」は相続財産圧縮対策を指します。相続財産自体の評価を下げる方法です。言い換えれば相続税の節税です。

生命保険金の非課税枠の活用や死亡保険金の分割受け取りなどを利用する方法があります。

今回の税制改正大綱に盛り込まれた「相続税法24条の見直し」により、今後は大きく相続財産の評価を「下げる」対策の一つがとれなくなってしまいます。

「相続税法24条」とは「年金受給権の評価(定期金に関する権利の相続税及び贈与税の評価)」の方法のことです。保険金等を一時金で受取らず、数年から数十年にわたって分割で受取ることによって、その評価を最大20%まで引下げることが出来る権利です。

この評価方法が平成22年4月1日以降変わります。詳細については、内閣府が公開しております「平成22年度税制改正大綱」
http://www.cao.go.jp/zei-cho/etc/pdf/211222taikou.pdf
を参照下さい。

ここでは、簡単にまとめてみました。

相続税は相続財産から負債や基礎控除(5000万円+1000万円×法定相続人数)等を除いた財産に対して課税される仕組みになっています。現実には相続税の納税者は亡くなった方100人に対し約4人にしかいません。
(今回の税制大綱の中で、課税方式等の見直しを平成23年度改正で目指すことが示されています。課税対象者が拡がることを意味しているものと考えられます。)

仮に、(ある親Aさん)の相続税対象の財産が現金で1億円あるとします。何も対策をとらなければ、(その子B)は1億円にかかる相続税を払わなければなりません。

これまでは「相続税法24条」を活用して、この課税対象の1億円を評価額2千万円に引下げることが可能な場合がありました。詳しいことは省きますが、この方法を使うことによって、5分の1の2千万円にかかる相続税ですんだのです。

簡潔にその仕組みを紹介させていただきます。まず(Aさん)が1億円の生命保険に加入します。「契約者(=保険料負担者)」「被保険者」を(A)とし、「死亡保険金受取人」を(B)とします。 (A)の死亡時に、(B)は一時金で1億円を受け取ることができますが、そのままでは生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人数)しか使えず大幅な財産の圧縮にはつながりません。 そこで1億円を一時金ではなく、毎年分割で受取ることによって、最大2000万円まで評価額を引き下げることができたのです。

この仕組みが今年の4月から使えなくなるのです。『(1)解約返戻金相当額(2)定期金に代えて一時金を受取ることができる場合には、当該一時金相当額(3)予定利率等を基に算出した金額、のうちいずれか多い金額』となります。 (税制改正大綱には、上記の改正について、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に相続もしくは遺贈または贈与により取得する定期金に関する権利(当該期間内に締結した契約に係るものに限ります。) 及び平成23年4月1日以後の相続もしくは遺贈または贈与により取得する定期金に関する権利に係る相続税または贈与税について適用します、と書かれています。)

今回の改正のため、上記の保険契約では(A)が平成23年4月以降に死亡した場合、相続税法24条を使って評価を下げることができなくなります。

そこで、年金保険を贈与して節税する方法をとります。

通常、年金保険は老後に自分が受取るために加入します。

しかしここでは、契約日の1年後から(B)が(A)の1億円を年金で受取る贈与契約を結びます。(A)を「契約者(=保険料負担者)」とし、(B)を「年金受取人」とした変額年金に加入します。 1億円をそのまま現金で贈与するのではなく、いったん年金保険に移しかえてから贈与したい相手に年金という形で分割して贈るのです。

1年後に年金が始めて支払われたときに贈与が成立し、相続税法24条を適用することができるわけです。

但し、この方法が使えるのも今年の3月末までに契約が完了したものに限ります。

相続税の節税としては大きなメリットのある方法ですが、加入した保険会社が破綻したときは生命保険契約者保護機構に移管されるため、当初の一時金全額が保護されないというデメリットもあります。保険会社の選定も重要な項目のひとつになりますね。

このような方法について、詳しくお知りになりたい方はメールで返信下さい。

いかがでしょうか?
鳩山首相もこの方法を使っていれば問題にはならなかったのですが・・3月までならまだ間に合う相続税の節税方法。

少しでも疑問や不安をお持ちの方は専門家にご相談ください。
FPはそのためにもいるのです。

なお、本文につきましては、「平成22年度税制大綱」の内容に基づいて記載しており、法案としては未だ成立しておりません。また消費者の立場にたって、伝わりやすいように執筆し、私、村田の私見も交えていることをお断りしておきます。


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